2019年09月15日

オスマンがミナ第5章

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ミナ>フワン君 こっち!
穴から浸水しちゃってる!
フワン>待って 今 塞ぐから!
ゴードン>……なんとか離脱できましたね
あの傭兵たちのおかげです
アルヴェロ>見境なく襲ってきやがって……
さすがは名高きバルバリア海賊の頭領
ハイレディン・バルバロッサってか……
ライザ>海賊の頭領とはいえ
今はオスマントルコの将よ
ライザ>オスマントルコが
フランスと結んでいたからこそ
初めにイスパニアを襲った──
ライザ>──それは確かだと思う
けれど その後フランスにも
砲撃を始めたのはなぜかしら……
ミナ>あのオスマントルコの人は
結局ひとり勝ちしたんだよね?
それが狙いだったのかなぁ……
アルヴェロ>だとすれば
オスマントルコのお偉いさんは
とんでもない二枚舌だな
アルヴェロ>それなら イスパニアやフランスを
クロス探しに走らせているのも
オスマントルコの差し金かもしれない
ライザ>国の治めるような立場の人間が
そんな選択をするかしら
ライザ>下手すれば イスパニアどころか
フランスまで敵に回してしまう
可能性だってあるのに
アルヴェロ>敵に回しても返り討ちにできる
自信があるなら するかもしれないぜ
ライザ>国の矜持など
あったものではないわね
アルヴェロ>矜持だけじゃ
人はまとまらないだろ
力が必要と言ったのはあんただ
ミナ>もう〜 喧嘩しないでよ〜
ただでさえ手づまりなのに〜
クラウス>…………
クラウス>……あの ミナ
フランスを調査の糸口に
してみてはいかがでしょうか?
ミナ>フランス?
ミナ>そういえば フランス方面は
あまり調査できてなかったなぁ
ミナ>場所を変えれば 見えなかったものも
見えてくるかもしれないものね
クラウス>調べるなら マルセイユに
向かうと良いと思います
クラウス>あの…… ライザさん
ご協力をお願いできますか?
ライザ>私でいいの?
クラウス>フランスとオスマントルコの
繋がりについて 情報を得たのは
ライザさんです
クラウス>この件については
適任だと思うのです
アルヴェロ>それなら 俺は
オスマントルコに探りを入れてみるよ
商人の俺のほうが潜り込みやすいからな
ライザ>分かったわ
ライザ>ジョナ・マチュア
あなたはアルヴェロと一緒に
行ってもらえるかしら
ライザ>マルセイユより危険だと思うから──
アルヴェロ>そこまで世話してもらわなくても
大丈夫だよ──と言いたいところだけど……
フワンも一緒に行くだろうし……な?
フワン>いいの? 一緒に行って……
アルヴェロ>構わない
けど 無茶はすんなよ
フワン>う うん!
アルヴェロ>それじゃ まずは
マディラに行こう
アルヴェロ>そこからオスマントルコ領に
入り込んでいこうぜ
クラウス>それでは ここでお別れですね
ミナ>お別れとか言わないでよ〜
寂しいじゃない
ミナ>またね ジョナ・マチュア!
アルヴェロもフワン君も!
アルヴェロ>ああ
フワン>またね!
アルヴェロ>さて ここから
どういう風にオスマントルコへ
探りを入れていくかなんだけど……
フワン>アルヴェロ!
補給の手配してくるよ!
アルヴェロ>ああ 頼んだ
アルヴェロ>…………
アルヴェロ>先に話したいことがあるんだ
街に入ろうぜ ジョナ・マチュア
──フワンが戻る前に
アルヴェロ>……察してるかもしれねぇけどさ
話ってのは フワンのことなんだ
アルヴェロ>あいつ 最近
無理してると思わねぇか?
アルヴェロ>抜けたところはあるけど
一生懸命なヤツだってことは
昔から よく知ってる
アルヴェロ>──でも 最近は必死というか
役に立たなきゃって気持ちが
先走ってるっていうか……
アルヴェロ>……俺が悪いのかな
俺に見えないところで なにか
無理させちまってる気もするんだ
アルヴェロ>セビリアでコロンを追った時も
俺が頼んだ以上に深追いしてた
アルヴェロ>それに アゾレスの宿に泊まった時も
あいつ ひとりで出歩いてたろ?
アルヴェロ>あいつが俺に隠し事するなんて
これまでなかったから
どう構えていたらいいか──
フワンの声>危ないっ!!
アルヴェロ>──っ!?
襲撃者>おっと そう身構えんな
ちょっと呼び止めたかっただけだ
アルヴェロ>呼び止める だと……?
人を殴ろうとしておきながら──
アルヴェロ>──その格好
オスマントルコか……!?
オスマントルコ兵>ご名答
ついてきてもらうぞ
アルヴェロ ジョナ・マチュア
オスマントルコ兵>大人しくしていろ 殺すつもりはない
──それがハイレディン様の命だからな
アルヴェロ>!?
オスマントルコ兵>しばらくすれば
ハイレディン様が来る
それまでここにいろ
アルヴェロ>くそっ 気を抜いてたぜ
アルヴェロ>ハイレディンの命令ってことは
やっぱり オスマントルコの
仕業だったってことか……
フワン>痛っ!
オスマントルコ兵>お前もここにいろ
アルヴェロ>フワン!
フワン>アルヴェロ ジョナ・マチュア……
ごめん 僕 僕……
知ってたのに 言わなくて……
アルヴェロ>どういうことだ?
フワン>知ってたんだ……
オスマントルコの人が
僕たちのことを追いかけてるって
フワン>──アゾレスで泊まった時から
アルヴェロ>!?
フワン>アルヴェロたちが酒場に入ったあと
僕 時々甲板に出て
そっちのほうを見てた……
フワン>そしたら しばらくして
部屋から人が出てきて 街の隅で
オスマントルコの人と話を──
アルヴェロ>……それでフワンは
街の中に……?
フワン>うん…… なにを
話してるんだろうと思って
聞きに行ったら 見つかって
フワン>今 話していたことは
アルヴェロたちを守るためだ って……
フワン>聞いたことを言いふらしたら
アルヴェロたちがもっと
危ない目に遭うって言われて
フワン>僕 迷惑かけたくなくて黙ってたのに
こんなことになって 僕は……っ
アルヴェロ>……誰だよ
そんな嘘を吹き込んだのは
フワン>それは──
フワン>──!!
アルヴェロ>……ハイレディン!
ハイレディン>いかにも
アルヴェロ>よくも俺たちをこんな目に……!
ハイレディン>そう睨むな
俺は貴様らを生かしたのだ
むしろ感謝されて然るべきだが
アルヴェロ>生かした……?
ハイレディン>そう 部下から聞いていないか
貴様らを殺さなかったのは俺の指示だ
ハイレディン>生死など問わず
ただ「対処せよ」と命を下したのは
オスマントルコの「犬」の仕業よ
アルヴェロ>「犬」……
ずいぶん悪意のある言い方だな
オスマントルコの中で仲間割れか?
ハイレディン>元より 仲間などではないわ
利害の一致と成り行きで
集っているようなものよ
ハイレディン>俺のような海賊が地位を得ている時点で
かの国の支配が如何様なものか
貴様にも察せるだろう
アルヴェロ>……それなら
アンティリア・クロス探しは
あんたが書いた脚本ってことか
アルヴェロ>甘い話で国のお偉いさんたちを釣って
争わせて 皆が弱ったところで
あんたが漁夫の利を掻っ攫うって筋書きか
ハイレディン>ほう…… 惜しいな
そこまで読んでいるのなら
真の敵も見えているのではないか?
アルヴェロ>真の敵……?
オスマントルコ兵>──失礼します
ハイレディン様 沖に船が
ハイレディン>ほう 思ったより早かったな
ハイレディン>アルヴェロ ジョナ・マチュア
あとはフワンといったか
ついてこい 甲板に出るぞ
アルヴェロ>あれは……!
ハイレディン>女王陛下の犬に徹しているかと思えば
なかなか気概のある軍人ではないか
ハイレディン>沖を守らせていた部下の船を
単艦で撃破してきたか
ライザ>ハイレディン・バルバロッサ!
あなたに取引を申し入れるわ!
ライザ>こちらの要求は
捕らえた者の解放だけ!
呑める条件は呑むつもりよ!
アルヴェロ>ライザ……
ハイレディン>頭の固い軍人に見えて
案外 柔軟な対応もできるものだな
ハイレディン>生い立ちのせいか 周囲の影響か──
いずれにせよ 嫌いではない
ハイレディン>いいだろう 付き合ってやる
アルヴェロ>ライザ……
どうしてここに……?
ライザ>テラ・ノヴァ沖に
旗を掲げていない傭兵たちが
いたでしょう
ライザ>あの船に乗っていた人と
マルセイユで再会して
教えてもらったの
ライザ>──オスマントルコが
あなたたちを狙っていると
ハイレディン>鼻のいい「犬」がいたものだ
ライザ>……ハイレディン
さっきも言ったとおり
三人の引き渡しを要求するわ
ライザ>条件は 呑めるものなら呑む
けれど 下手な真似をすれば
あなたの船も無事じゃ済まないわよ
ライザ>私の副官が 大砲を
向けていることを忘れないで
ハイレディン>フフ…… 抜け目ないな
船のひとつやふたつなど
惜しくはないが
ハイレディン>ここは 貴様の気概に免じて
三人を引き渡してやろう
ハイレディン>──ただし その前に
貴様らに問いたいことがある
ライザ>それがそちらの条件というなら
答えてあげるわ
ハイレディン>貴様らが
アンティリアを追うのは
なんのためだ
ライザ>追う理由が知りたいということかしら
ハイレディン>貴様らそれぞれの思う
理由などに興味はない
──事の発端を聞きたい
アルヴェロ>……それを知れば
本当の黒幕が分かるのか
ハイレディン>察しがいいな アルヴェロ
さては そこのガキから聞いたか
フワン>…………
アルヴェロ>……ミナってヤツだよ
あいつは伝説を収集してる
アルヴェロ>そのひとつが 幻の島──
アンティリアだったんだ
ハイレディン>そんな不確かな伝説ごときを
複数の国が追い求め 争っている
──不自然には思わないか
アルヴェロ>そこに利益が見込めれば
出資もするし 争いもする……
アルヴェロ>インドへの航路探しも
似たようなものだからな
アルヴェロ>ただ それは「見込めれば」の話だ
いくらでもある与太話に ケチなお国が
いちいち金を出すとは思えない
アルヴェロ>だから俺は 正直なところ
あんたを疑ったよ──ハイレディン
アルヴェロ>テラ・ノヴァ沖に現れたのも
ここで俺たちを捕まえたのも……
あんたは 立ち回りが良すぎた
アルヴェロ>でも 俺たちを捕らえたのは
あんたの指示じゃなく オスマントルコの
他の人間の命令だと言う
アルヴェロ>おまけに フワンがアゾレスで見た
オスマントルコの人間と
話していたっていうヤツは──
アルヴェロ>──クラウス……だよな?
フワン>……うん
ライザ>どういうことかしら
アルヴェロ>ジョナ・マチュア ライザ
思い出してみてくれ
アルヴェロ>ミナの伝説探しには
いつも後押しと支えがあった
アルヴェロ>アンティリアだけじゃねぇ
悪魔の島を追うって話になったのも
きっかけはなんだったか──
ライザ>床に落ちた端書きを
ミナが見たからだったわね
ライザ>その端書きを持ってきたのは
──クラウスだった
アルヴェロ>そう 「落ちた」んじゃない
「落とした」とも考えられるよな
ライザ>でも クラウスはいつも
ミナのことを気遣っていたわ
いつも側にいて……
アルヴェロ>けど 時々 姿を消していただろ?
ロンドンでも アムステルダムでも
アルヴェロ>アゾレスでも そうだった
みんなに隠れて 部屋を抜け出したのを
フワンが見つけて追いかけたんだ
アルヴェロ>そうして会って話していた相手は
オスマントルコの人間だった
アルヴェロ>フワンの盗み聞きに気づいたあいつは
みんなのためになるからと嘘をついて
フワンに口止めをした──
ライザ>そんな…… クラウスが……
ハイレディン>フッ……
クラウスというのだな
「犬」に餌を撒く厄介者の名は
アルヴェロ>餌を撒くってことは
俺たちを捕まえさせたのも──
ハイレディン>──急いだほうが良かろう
ハイレディン>他所でも餌をばら撒いて
さらなる害をなしているかもしれぬ
ハイレディン>それではな
ライザ>もしかして ミナが……!
アルヴェロ>今はどこに……!?
ライザ>マルセイユよ
クラウスと一緒に……!
アルヴェロ>俺たちをハイレディンに
引き渡したくらいだ──
ミナも無事で済むとは思えねぇ……!
アルヴェロ>ライザ ジョナ・マチュア
マルセイユへ向かうぞ!
ライザ>分かったわ!
ゴードンには私が説明する!
フワン>アルヴェロ 僕は……!
アルヴェロ>一緒に来い!
仲間なんだから当たり前だろ!
フワン>……うん
アルヴェロ>ミナはどこに……!?
ジュリアン>……おや
ジュリアン>あなたたちは たしか
テラ・ノヴァ沖にいた──
ライザ>戻っていたのね
ジュリアン>そちらこそ
お仲間の救出に成功したようですね
こちらの情報が役に立ったようでよかった
ライザ>感謝するわ
アルヴェロ>ジュリアン……っていったか
あんた ミナの行方を知らねぇか?
ジュリアン>ミナでしたら
しばらくここで悪魔の島の
調査をしていましたが
ジュリアン>──ご存知ですか バルタザール
バルタザール>ミナという女なら この間
アムステルダムに向かったと
アゴスティノが言っていた
バルタザール>クラウスという男の勧めで
共に定期船に乗ったと──
アルヴェロ>……!
ライザ>情報ありがとう
ライザ>アルヴェロ ジョナ・マチュア
アムステルダムに向かいましょう!


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LOST MEMORIES | ジョナ

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<過去のコーエーからの受賞歴>
・大航海時代onlineがwebmoneyアワード2008で選ばれた時のコメントが採用。
・信長の野望・天道PK合戦エディタコンテスト優秀賞
賞品:天道オリジナルグッズ2点セット、マグカップ、コースターセット
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